遊技場のM&A事例 【千葉県船橋市】

パチンコホール運営を営む企業の譲渡を助言|三徳実業さま

譲渡企業 三徳実業株式会社
業種 遊技場
事業内容 遊技場の運営
宿泊施設の運営など
売上 5,689百万円
地域 千葉県船橋市
設立 1976年
経営者の年齢 1974年生まれ(49才)
譲渡理由 事業の選択と集中
・遊技場事業における単独運営の限界
・宿泊施設運営が好調のため、事業リソースの集中
譲受企業 株式会社アビバ
業種 遊技場
事業内容 遊技場の運営
ゴルフ事業・飲食店の運営など
売上 76,484百万円
地域 神奈川県横浜市
設立 1994年
上場の有無 非上場
譲受目的 本業の強化
・千葉県に初進出

(左)担当者:西尾/(右)譲渡側:岩本社長

創業から今まで、事業内容

創業からの経緯と現在の事業内容を教えてください

昭和50年代に父が創業しました。最初はパチンコ屋から始めて、最大で5店舗を運営するまでになりました。その後、ホテル事業や温浴施設、不動産事業などを始め、現在の業態となっています。
父が現場の第一線から退いた後、私が社長になってからも既存事業の強化を進めてきました。

M&Aを考えたきっかけ

今回、運営されていた遊技場3店舗のうち、2店舗を譲渡されました。いつごろからどのようなご理由でM&Aをお考えになっていたのでしょうか。

10年ほど前から考えていました。というのも、当社はいい立地を抑えていたのでなんとか大手さんとも勝負ができていたものの、昨今の設備代の高騰もあり、資本力・規模勝負の業界になりつつある中、将来に対する不透明感が強くなってきました。
そこで、祖業でもある遊技場事業が好調なうちに、宿泊事業などを強化し事業の入れ替えを進めていき、会社として永続するよう手をうってきました。
コロナがあって、多少予定より早まってしまいましたが、自分の中では、ほぼ想定通りのイメージです。

遊技場事業が資本力・規模勝負になっている現状について、もう少し詳しく教えてください

遊技台一つとっても、販売価格は一昔前に比べると1.5倍~2倍くらいになりました。その他にも様々なレギュレーションの変更で、毎年のように設備投資が必要となります。
大手さんで勢いのある法人さんは新規出店をすることで投資効率を上げることはできますが、当社のような地域の独立系は中々同じことはできません。
当社も現場のスタッフをはじめとする従業員の知恵と工夫で何とか戦ってきましたが、正直、このままでは厳しいのではと感じていました。
また、大手さんにとっても、新規出店のハードルが上がっているので、当社のように地域で頑張っている店舗に対し、興味を持たれるに違いないと想定をしていました。

M&A交渉

M&Aの交渉について、事前に想定していたことと、実際にやられてみて、何か大きな違いはありましたか

特になかったですね。というのも、当社は過去、宿泊施設でM&A(買収側)を経験していたため、流れについては大枠で変わらないなと

確かにおっしゃる通りですね。業種が変わっても、大枠での流れはそこまで大きく変わるものではないですからね。一方で、お気持ちの部分で、何か大きなご負担はございましたか。

やはり、通常のビジネスとは大きく違います。イメージですが、普段のビジネスで使っている場所とは違う心の場所を使っていたように感じます。
自分たちだけではコントロールできない場面も多く、特に相手側にボールがある場面でのもどかしさというのは、中々普段のビジネスでは経験しないことだと思います。
また、交渉というのは往々にして全てが順調に進むわけではありません。そういった場面での心苦しさはいまでも鮮明に覚えています。

傍から見ていると、そういった場面においても常に落ち着いてらっしゃるように見受けられました。岩本社長はどうやって平常心を保ってらっしゃったのでしょうか。

常にプランBを用意していました。代替案を考えることで会社の永続性を担保し、心の平衡感覚を保っていました。
まぁ、今は冷静になって話せますが、当時は必死でしたけどね(苦笑)

M&Aを終えて

無事にM&Aを実行することができました。今の率直なお気持ちをお聞かせいただけますか

意外とほっとしていないな、というのが正直な感想です。交渉している最中は、終わったらほっとできるのだろうと思っていたのですが、今は寂しさの方が勝っています。
本当にお店がなくなっちゃうんだなっていう寂寥感が強いですね。やはり祖業でもあるし、特にずっと一緒に頑張ってきた従業員と働けなくなるというのが寂しいですね。

お相手様について

今回、2店舗の譲渡先としてアビバさんをお選びになられました。決め手になったご理由は何だったのでしょうか。

取引なので少しでも自社に有利な条件を求めることは当たり前のことです。
ただ、アビバさんはそこだけではなく、今後も末永く当地で営業を継続してくれる法人さんだと考えたからです。
どこに譲渡をするかを決める前に、アビバさんのお店を視察に行きました。その際、素晴らしい営業を行ってらっしゃったのを実際に拝見し、これであれば2店舗を末永く運営してくれると思えました。
やはり、今まで大切に運営していた店舗を譲渡するのであれば、今後もお客様・地域の皆さんに楽しんでもらえる場所にしてほしいと思います。アビバさんであればそれを叶えてくれると思えたので決めることができました。

■当社とのかかわり

今回、当社は貴社に対しフィナンシャルアドバイザーという立場でサポートさせていただきました。遊技場業界は、当社のような専門家を入れずに相対で取引を行われる法人さんが多い中、なぜ、今回当社をアドバイザーとして起用されたのでしょうか。

M&Aの経験はあったものの、ほぼ不動産取引のようなもので、本格的なM&Aは初めてでした。また、当社の中核事業でもある遊技場を売却するため、少しでも失敗する確率を下げたいと考えました。
そんな中、たまたまみつきさんと西尾さんと知り合うことができ、お話しする中で業界経験も豊富だということが分かったので、依頼することにしました。

本人なので少し聞きづらいのですが()、取引が完了した現在、当社に対する評価はいかがですか

一言でいうと、「お値段以上」だったと思います。
様々なこともご存じでしたし、言いづらいことも言ってくれました。やはり、相対ではなあなあになってしまうこともあると思いますので、アドバイザーという立場の方はM&Aには必須だなと感じています。
経営者という立場は孤独です。ややもすれば精神的にキツイ場面もありましたが、的確なアドバイスで精神的にも助かりましたし、アビバさんに対しても卑屈になることなく交渉できました。

M&Aをお考えの経営者の皆様へのアドバイス

遊技場事業に限らず、昨今は盛んにM&Aが行われています。最後に、今後、M&Aをお考えになる経営者の皆様へ何かアドバイスがございましたらお願いします。

いくつかあるのですが、一番は相談相手を持つことだと思います。私だと、尊敬する社長仲間との情報交換の機会を絶えず持っていて、M&Aに限らず様々なお話をします。そうすることで、自分とは違う視点を意識することができ、自身の意思決定を複合的な観点で俯瞰的に見ることができると思います。本当にこの意思決定は間違いじゃないのか?このまま進んでもいいのか?ある意味背中を押してもらえました。
また、紆余曲折は絶対にあるものです。精神的に厳しい場面もあるので、プランBを用意したほうがいいと思います。
ただ、最後はやるとなったらやりきるしかない、という開き直りも重要だと思うので、そのバランスをうまくとっていただきたいですね。

           

この案件・類似案件の担当者

▷ 西尾 崇 事業法人第三部長


宅食事業を共同経営者として立ち上げ、CFOとして従事。みつきコンサルティングでは、会計・法務・労務の知見を活かし、業界を問わず、事業承継型・救済型・カーブアウト・MBO等、様々なニーズに即した多数の支援実績を誇る。

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